[ 茶育NOW ]

茶育NOW(なう)

第5弾 吉田虎太郎くん 可憐さん

 吉田虎太郎くんは、小学四年生。妹の可憐さんは、一学年下の小学三年生です。取材の日は、ちょっと緊張気味でしたが、とても素直で活発で仲のいい兄妹という印象です。二人はこの春、岡山県玉野市内の市立図書館で開催された「『こいまろ』のお茶育教室」に、祖父の宗夫さんと、祖母の智子さんとともにご家族四名で参加されました。いつもの学校の教室ではなく図書館で開かれたお茶育教室。さて、二人はどんなことを体験し、学んだのでしょうか。

『こいまろ』がやった通りにやるだけ。急須で淹れるお茶って、カンタン。

 二人の心に強く印象に残っているのは、やはり『こいまろ』の愛らしい姿のようです。
「なんか、いるだけで楽しくなってきました」と虎太郎くんが言うと、可憐さんは、「昔から知っていたみたいで、すぐに仲良くなれそう。動きが、ちょっと面白い」
 それから、『こいまろ』が実際に、急須を使ったお茶淹れの手本を見せてくれたのが、とってもわかりやすかったようです。茶葉の量、お湯の量、お茶淹れの時間を考えたり、面倒くさく感じたかどうか、聞いてみました。
 「冷蔵庫に入っている、冷たいお茶は、よく飲んでいたのだけど、急須にお茶の葉を入れて飲む、熱いお茶ははじめて。でもすぐできた。カンタンだったよ。『こいまろ』がやる通りにやるだけ」
 では、急須で淹れたお茶の味はどうだったのかたずねてみました。
 「ぼくは、ちょっとにがかった」と虎太郎くん。「わたしは、すぐにおいしいと思いました」と可憐さん。でも、二人とも、いつも飲んでいるお茶とまた違って、とっても香りがよく、味も濃くておいしかったと声を揃えて言います。

吉田 虎太郎くんのお茶入れ01
吉田 可憐さんのお茶入れ01

「おいしくなーれ、おいしくなーれ」心をこめて、淹れることも学ぶ。

 実は、今回のお茶育教室への参加は、二人の祖母である智子さんが決めたそうです。
 「参加してよかったですね。お茶について、歴史や漢字の知識、栄養なども楽しく知ることができますし、何事も心をこめて、ていねいにやることの大切さも学べます」と智子さん。
 お茶育教室でお茶淹れを体験して、兄妹は、ご家庭の中でも家族のみんなにお茶を淹れるようになったと言います。たとえばお茶育教室では、急須に湯を注いだあと、約40秒間待つように教えているのですが、その時に「おいしくなーれ、おいしくなーれ」とおまじないを唱えます。
 仲のいい二人は、ご家庭でもこのおまじないを心をこめて唱えています。手間と時間と心をこめておいしいお茶を淹れる。「おもてなし」の気持ちにもつながりますね。

お茶におまじない

「おいしくなーれ」のおまじないも、真剣な表情で唱える、虎太郎くん。

みんなでいただくお茶

お祖父ちゃん、お祖母ちゃん、家族みんなの「おいしかったよ」で、幸せの輪がひろがっていきます。

お茶育教育

玉野市の市立図書館に市内の子どもたちと
ご家族の皆さんが、集って楽しく。

 学校ではなく、図書館の文化催事として開催されたお茶育教室。いつものように同一校の子どもたちばかりでなく、市内の幾つかの小学校に通う子どもたちがご家族の皆さんと参加されました。皆さんなじみのある図書館での開催とあって、なごやかにうちとけて、楽しくお茶についての知識、また日本茶の普及に尽力した郷土、岡山県の僧「栄西」についても学びました。

 これからも、この『こいまろのお茶育教室』は、様々な施設で開催していきたいと考えています。

お茶育教室への参加風景

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